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随分と長いお休みを頂戴してしまいました。年始早々にインフルエンザにかかってしまい、長期間の離脱を余儀なくされてしまいました・・・。そんな年始の業務でしたが、今日は復帰第一曲目のミキシング・マスタリングでした。トラック数も決して多くない楽曲構成だったのですが、自らの感性を全面的に求められる世界レベルのミキシング・マスタリングは、少し聞き間違いをするだけで、自分で後日聞き直した折に、我が耳を疑うほどにあらぬ方向に行くこともあります。特に体調を崩したのちに復帰した折というのは、変なセンシティブな感性が構築されているので注意が必要です。

今回は、これまでの経験と反省も含め仕事に臨み、一発でOKをとることができました。最近はテイク数を重ねることもなく、一発OKが随分と増えてきました。クライアントとの対話なのか、自分も成長できているのか・・・今年もどんな出会いがあるのか楽しみです。

SPLのマスタリングコンソールとルーターは非常に優れた機材ですが、対応デバイス数は8台までです。それ以上の機材が余裕でスタジオ内で用いられていますので、遊ばせるわけにも来ませんし、様々に試した結果パッチベイにマスタリングルーターを立ち上げて、そこから自由にルーティングが組める仕組みを構築してみました。SPLの機材は基本的には全ての曲で用いていますので、それ以外の4系統を自在に行き来できる仕組みということになります。まだテスト段階なので、パッチの文字も手書きの状態ですが、徐々に纏めて行こうと考えています。

また、今回何故機材の入れ替えを自由にできる仕組みを導入したかというと、マスタリングルーターに接続した各デバイスは、良い意味での化学反応が起こることが多く、そうした取り組みからも一度試してみたいという気持ちもありました。現在のようにSPLのマスタリングチェインが完全武装になる以前は、PQのみを持ち合わせていましたので、SPLが単体の中でなるPQのイメージと、マスタリングコンソール・ルーターを介しての音とイメージがガラリと変化したことからも、一度ルーターの中にIGSなどの機材を入れてみたいという気持ちもありました。そしてそれが面倒でなく一瞬で、その上今後機材が増えても簡単に取り回しがきくように・・・と考えると、正にパッチへの対応というものがふさわしいということになりました。

実際にマスタリングルーターをパッチに立ち上げてから、2週間が経過しているかしていないかくらいの期間かと思いますが、良い意味でのケミストリーということであれば、IGS のTubecoreが物凄く素晴らしいコンプレッサーに生まれ変わった感覚を持ちます。パワフル且つ色鮮やかで、僕の仕事には絶対に欠かすことの出来ない逸品に化けてしまった感じです。以前からも好きな機材ではあったのですが、ここまでべた惚れという感じでもなく、色気があり尚且つ古風でありながら現代に対応したサウンドを持ち合わせるコンプレッサーではあったのですが、ルーターに立ち上げてからはそこにパワフルと、低音のタイトさというものが加わりました。

何はともあれ、殆ど何も投資せずに、アイディアだけでこうした体験ができるというのも面白いものです。因みにこのアイディアは、僕からのものではなく、僕の機材を見ていた友人がつぶやいてくれたものでした。やはり音の世界というのは、よりチャレンジングなことをする人のところに、多くの実り多い結果がやってくるのではないか・・・と今回も思えました。

ドイツHEDD社のグローバルディーラーとして、ヘッドフォンとタワー型のスピーカーにおける販売を行う契約をHEDD社と交わしました。同社のヘッドフォンはリリース前から話題を呼び、世界的な盛り上がりを見せています。サウンドテイストは、これまでにないオーケストレーションの要素を持ち合わせた、奥行きと空間美を感じられる仕上がりを見せています。

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