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  • 執筆者の写真Furuya Hirotoshi

プロトタイプの提案

エンドーサーというのは、非常に多くの情報を得ることのできる立場です。日本では想像もしないような新しい発想で、世界のスタジオはものすごいスピードで進化しています。その進化を支えるのはアーティストやプロデューサーであることは確かなのですが、彼らの意見を吸い上げて次世代の音の素材(機材)を形にするのはメーカーです。そのメーカーに対して、自らが新たな境地や価値を提案することができれば、彼らは欧米人らしくその能力を評価しプロトタイプの提案へと移行していくことが出来ます。 最新鋭のメーカーのプロトタイプと言えば、間違いなく世界最先端技術でしょうし、最先端の価値であることは間違いありません。今日もSPLのプロダクトマネージャーと話し合ううちに、彼らがこれまでに構築してきた考え方とともに、プロトタイプの提案をしてきてくれました。彼らから発せられる公式発表の機材ではない、内々の人間たちだけでテストを行いたいとの文面が添えられていることが多々あります。また、そういった次世代の考え方を持つヨーロッパ人たちを集めて、僕の考えていることを提案してみる旨も伝えてきてくれます。 次世代の音を作るメーカーと、こうして新たなるアイディアを共に構築できるという経験は、まさしくエンドーサーとして彼らと次世代の音を作っていることを実感できます。こういう機会が国内でもあればよいのですが、今の現状としてはスタジオ機材の中核はドイツメーカーの独壇場ですので、中々ドメスティックな環境のみでは難しいと思います。もし最先端の音を求めるのであれば、欧米との関わり合いをディープな形で維持することになります。そして、もっと世界で活躍する日本人のエンドーサーが増えてくれれば良いと思います。 少し話はそれましたが、エンドーサー故に与えられるものは、想像以上に大きなものがあります。僕が最も重きをおくのは、音の世界を通して、世界のトレンドを共に作っているという充実感だと思います。

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