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  • 執筆者の写真Furuya Hirotoshi

レコーディング終了

スタインウェイ・グランドピアノ中古をレコーディング

素晴らしいレコーディングになりました。 かなり実験的な音作りを行いながら進行させ、非常に意義深い音作りを行えています。元々収録していたピアノ音源に合わせ、クラシック歌手の演奏をオーバーダビングしています。クラシックでは通常行わない手法ですが、求める音そのものが相当に緻密かつ強いものであったために、僕が提案したものです。 歌手とも話していたことなのですが、昨今のヨーロッパ市場におけるクラシック音楽界は、先の先を行く音で制作を行っています。日本は恐らくは、数十年前から余り変化は大きくなく、機材の進化が後押しする形での進歩はあったかもしれませんが、自立型の大きな進歩というものはなかったはずです。現在のヨーロッパは、リアリティを追求することや音圧を上げていき、よりダイナミック感を精錬させるなどの手法を取る以上に、その根底にある思想というものが全面的に後押しする形で、新世代に突入しています。 博識な今日の歌手と話し込んだところ、結局の所、クラシック音楽をクラシック(古風と捉えるという意味で)として再現音楽を制作するのではなく、現代に息づく新しい解釈のクラシック音楽を構築しているというものです。もう時代はそこまで進んでいます。 そして、僕が目指すものとしては、この新たな思想を持つ音でさえも10年古いと思っています。というのは、ヨーロッパのスタジオ機材メーカーから寄せられる新たな境地というものは、更に鮮明な景色と色合いを持ち合わせ、更に立体感の強いものとなっています。今回アーティストと話し合いながら進めているこの音源制作は、これまでの市場に存在しなかったほどの斬新なサウンドクォリティを持ってして、リリースを行いたいと思っています。 そして、こうしたスタジオワークから得られる、最高峰のフィードバックというものが、大いにピアノ事業へ受け継がれています。最新、斬新、最先端を求められるスタジオワークに比べると、どうしても変化の激しくないピアノという存在は、保守的かつ変化を好まない業界体質になりがちです。また、音の構築における頭脳の用い方、理詰めで考え尚且次々にアイディアを考え出し、膨大なシグナルフローを構成していくことで個性が反映される考え方など、これは複雑な技術を要するスタジオワークでしか構築できな音に対する感受性です。 このシビア極まる音の考え方、更には最新の音を常に更新し続ける豊かな見識など、私たちの仕事は双方に刺激しあい完成度を高めています。

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