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  • 執筆者の写真Furuya Hirotoshi

美しさを感じる力

SSL ステムマスタリング

ヨーロッパ勢からの受注は止むこと無く続いており、今月末に向けて4月末に新曲を発表したDie Denkazのアルバム向けのミキシング・マスタリング、またスロバキアは受注は決まりましたが、今後日本でレコーディングするプロジェクトがあるので、その納品に向けて大忙しの兆しです。ピアノの業務は基本的にクライアントが国内なので、季節に左右されますが、こちらのポスト・プロダクション業務は世界が相手なので、季節ならではの暇・忙しいが全くない職種です。このゴールデンウィークも、常にチャットで世界中のクライアントやエンドース元と交渉や納期などを話し合っています。 そしてここ最近参加した作品のミュージックビデオを何十回と見直して、思うことは・・・ そもそも欧米との違いは、美しさを感じ取る感度の違いではないかと思い始めました。海外の仕事というのは、その殆どが完成したサンプルCDなどの手配はありません。そもそもデジタル化してしまっている欧米の音楽業界に、昨今CDという概念すらなくなりつつあります。なので、僕が何時も行う仕事は全てミュージックビデオの完成とともに、初めて最終型を見る・聴くことになります。Facebookで繋がりのあるエンジニアやプロデューサーたちも、参加した作品は真っ先にタイムラインに上げてきます。そうやって、ミュージックビデオの出来と再生回数こそが参加した作品の価値であり、次の仕事へつながるステータスでもあります。 そこまで重要視される世界のミュージックビデオですが、予算が同じくらいと思われる自分が参加した欧米の映像と、国内の映像を見比べると、愕然とするほどの違いがあります。文化的な背景や豊かさを長く維持してきた歴史観なども異なるのでしょうが、そのクォリティ・やり込み方というものに、恐ろしいほどの違いがあります。単に金銭を投入すれば良いものが出来るというわけではなく、結局は美を如何に感じ取り、演出するかに掛かっていることを改めて確認した出来事でした。この辺りは、音とも共通する概念なので、1つの物差しとして認識できるのではないかと思った次第です。

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