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  • 執筆者の写真Furuya Hirotoshi

井谷俊二名誉教授の新たなピアノ音源を発表。物販から価値のシェアへ音楽の扱いが変化。

夏から制作を進めていた、井谷俊二名誉教授のアルバムが発表となります。当社のレーベル『Antique Haus』としては、CDといったフィジカル系の物販は行わない方針で、今回はメジャー系列の配信のみの設定でリリースとなります。これは世界の潮流として完全に原版の扱いを物販で行うという商流が終了しており、国内だけが未だにCDという文化が根強い背景がありますが、それでも既に日本は世界第3位の市場を持つ配信の商圏となりました。そうした背景からも、ハイレゾレコーディングされた今回の音源は、ハイレゾをダイレクトに聴くことの出来るシステムである配信に限定することは、意味も意義もあると感じています。楽曲を単に作る創る、売る売るでは商品価値もアーティストの価値をも押し下げてしまう結果になり、これはグローバルに沿った価値創出が出来ないと判断できます。これまではリリース・デビューと言えば、何とかフィジカル(CD、テープ、レコード)をリスナーに届けるという仕組みでしたが、今やだれもが使用しているインターネットを介して、万人に向けて音楽を届けるという仕組みに大きく変化しました。そして世界中の人へ一気にアクセスが可能になったわけで、物販という文化から一気に音楽の扱いが変わったことを意味しています。

レコーディングも凝りに凝りましたが、中期的にレコーディングが行われる場合には、途中でシステムが変更されることが結構頻繁です。特にうちのスタジオですと、世界中からプレゼンテーションが行われるので、新たなスタジオ機材のパースペクティブの更新というものが頻繁に行われます。いわば常に世界のトップと互角に張り合うという状況は、常に監視されているともいえるわけで、恥ずかしい音・スタジオの構成を提示することはできませんから、そういう意味では常にプライドをかけた競争を繰り広げていることにもなります。

こうした環境の中で、新たなピアノ曲の定義というものを、改めて見直した制作をしてみました。現在当社の音楽制作チームは、ドイツのトーンマイスターもいればグラミー賞受賞者も存在します。彼らを纏め、一方向へと向かわせるためには、こうした作品の一つ一つが要であり、彼らを納得させる制作を常に求められるという循環は、結果的に最も優秀な作品作りへと繋がると感じています。

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