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執筆者の写真Furuya Hirotoshi

elysiaからマスタリング・エディションのXfilterが登場

機材のアップデートを繰り返してきた当社のスタジオですが、実はまだ残っているアップデートがあります。それはelysia社のマスタリング機材でして、全体の置き場所や使い勝手も考えながらのアップデートですので、少し彼らには待ってもらっていました。alphacompressorとMpressorは発注済みではあるのですが、双方にエンドーサーモデルとしてチューニングをお願いしているので、まだ制作中という所と、イコライザーに関しては少し考えるところがありました。以前からBob KatzさんがこのマスタリングエディションをプロトタイプとしてCEOのルーベンと温めていることは知っていましたので、Museqにするか否か少し考えていました。というのは、もうマスタリング機材の量と言ったら世界的に見ても最も多い部類で、これ以上チェインに含むわけには行かないというほどのボリュームを有しています。ミキシングにおけるサブミックスにもマスタリング機材を用いる贅沢ぶりで、これ以上はオーバースペックともいうべき状況にありました。BettermakerのEQがあり、マスターの最終段にはSPL PQもいるわけです。その上 IGSのTilt N BandやRubberband更にはPasseqも存在し、一曲の中にこれだけのEQを詰め込むことは絶対にありません。ただ、楽曲との相性という意味では、天井なしで求めるものはあるわけで、そういう意味ではelysiaのサウンドというものは僕にとって最もベースになるものであり、理想形と言える美しいサウンドを持ち合わせています。ミックスでは圧倒的にelysiaを使用しているわけで、勿論マスタリングにおいてもその立ち位置というものを様々に変化させながら使用することは大前提です。

ということで、11月にelysia社に行くことになっているので、本社で直接試して回答を出したいと思っています。最終的には、MuseqもXfilterのマスタリングエディションも、双方に導入するのでしょうが、今のタイミングでは何が必要かを熟慮したいと思います。先にも触れましたように、マスタリング機材世界一の部類に入ると、そのチェインにおける組み合わせというものが非常に重要になります。これはこの境地に入らないと見えない景色ですが、前よりも各機材の音色を知っているが故の必要性というものを、より吟味する習慣が身につきました。欲しいサウンドというものを手に入れるのは、本当に楽しいひと時です。

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