• Furuya Hirotoshi

15年目のコンプリート・グランドピアノ

納品から15年目のコンプリート・グランドピアノと、半年に一度の再会(定期調律)でした。 15年経過のピアノと言われれば、通常の概念としては少し古びて疲れたピアノという印象かもしれません。しかし私たちのご提供するピアノは、年々調子を上げ長い年月をかけて育て上げられた響板から、15年経過した今現在が最も美しく最高の音色が発せられています。この考え方は、長期的な尺度で物事を推移させるヨーロッパから学んだもので、人間が発声をそう簡単に学べないのと同じく、ピアノも美しい発声をするまでには一定の時間を要するとも言えるかと思います。正に弦を指で触る如く繊細で、尚且非常に表現力に富んだグランドピアノに育て上げることが出来ています。 一定期間内で正しくメンテナンスされている当社ご提供のピアノは、その多くが信じられないほどの高いクォリティを保ち、そして本場欧米ならではの音色を手に入れています。これまでにも様々に述べてきましたが、日本に設置されているピアノというのは気候でも湿気のせいでもなく、音を作る人間の感性、方向性によって輸入ピアノの殆どが和風の発声を教え込まれています。ヨーロッパやアメリカで聴く本場の音には程遠く、どうしても日本を感じさせてしまう感は否めません。 しかしその逆もあるわけで、元々和製の発声をしていたピアノに欧米の音を教え込むことも出来ます。正にそれが今日再会した、15年目のコンプリート・グランドピアノから感じられた音色でした。 欧米の音の作り方のプロセスを幾ら勉強しても、恐らくは理解は中々出来るものではありません。数週間・数ヶ月現地で学んでも、方法論を表面的に見ることは出来るかもしれませんが、その奥深い感性というもの自体を感じ取ることは難しいでしょうし、加えて言うならば高貴で気難しい彼らの懐に入ることも容易ではありません。何と言っても、世界に通じる能力や感性があってこそ、欧米人というのは初めて心をひらいてくれるものです。この部分からの構築となれば、ゆうに10年以上の人間関係構築と共に、アカデミックレベルでの語学力も必要とされます。そして、何と言っても彼らから称賛される才能が必要となり、これだけ多くの条件をクリアするとなると、日本に本場欧米の音が定着しないことも頷けます。 是非、一度当社のピアノに触れてみて下さい。

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