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執筆者の写真Furuya Hirotoshi

海外レコーディング – ニューヨークでのセッションレコーディング

今回のニューヨークでのレコーディングは、非常に有意義なものとなりました。特にギターリストのZivは素晴らしい仕事をしてくれ、かなりのセッションを溜め込んでニューヨークに飛んだので、詰め込み状態のスタジオワークとなりましたが紳士的な対応に感謝しています。売れっ子ニューヨーカーのセッションとなると、事前に多少の公募をすると物凄い勢いで申し込みが入ります。今回だけでも、ドイツ、フランス、ドバイ、インドネシア、韓国、そして日本のセッションをこなしてもらいました。今のところは日本のみが拠点の当スタジオですが、ここまで来ると日本という意識がなくなってしまいます。地域もバラバラの世界各国からプロデュースを依頼され、そしてニューヨークにレコーディングのために行き来し、更にこの文面はJFK国際空港で書いているとなると、何処で何をするにしても、最もメリットの高いところで物事をこなす・・・そういう意識になってきます。

ヨーロッパは活動の主軸ですし、西アジアから東南アジアはクライアントの多い地域です。韓国も重要なクライアントのいる国ですし、日本はドメスティックな意味合いで最も重要です。そして、今回のギターリストとドラマーはニューヨーカーにお願いすることにし、僕は日本から発った・・・本当に国際的です。

海外レコーディングというのは、単に日本のアーティストが海外に行き海外のスタジオでレコーディングすることを指すのではなく、こうした現地のアーティストを起用するために行くこともあります。僕の場合は、この手法しか用いたことがなく、ロンドンやパリも同じく現地のアーティストとの仕事のために行くことがあります。

何が国内と違うのかと聞かれれば、それはもう絶対的な演奏力の高さです。Zivはお気に入りのギターリストで、どんなセッションも一発で素晴らしいアドリブを利かせた演奏をしてくれます。僕の場合は、自分の責任の下にレコーディングが行われている場合、その場に居る演奏者に演奏内容を任せることが殆どで、あまり多くの指示をしないように心がけています。こちらからのリクエストを出すよりも、彼らの感性で作り上げてくれた世界観の方が遥かに上回っていることが多く、そこは信頼したならば全面的に任せてしまった方が良い結果になることが殆どです。今回もその手法で行きましたが、Zivのギターは本当に素晴らしい以外の何物でもありませんでした。

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