Furuya Hirotoshi
制作したミュージックビデオ
ここ最近かながわアートホールでのレコーディングを企画することが多く、このミュージックビデオを思い出しました。美大生にカメラワークを頼み、様々な若い斬新なアイディアを出してもらい、この映像が出来上がりました。僕は圧倒的にグランドピアノのレコーディングが得意で、初めてプロデュースしたのも、ミュージックビデオを制作したのもピアノ曲で、結局全ての面においてピアノを弾く以外のことは、一通りこなすことが出来るがゆえに、レコーディングされる音源もピアノが得意ということなのかと思います。 ただし、この頃のマイキングといい、全体の雰囲といい、何とも青い雰囲気を自らに感じます。今では絶対にやらないであろうマイキングを用いて、何とか良い音色を録ろうとしていることがわかりますが、Earthworksがピアノマイクを出してきたことで、全て解決してしまいましたし、アンビエンスのマイクも、今では「これ」というものを見つけて、豊かな響きを捕らえることが出来るようになっています。そもそも、ちょっとマイク本数が無駄に多すぎるかな・・・とも思います(笑)。 かすかな記憶では、Recした全てのマイク音源を使用したわけではなく、その中から厳選したはずです。ある意味、試行錯誤をしていた時期ではあるのですが、明確に 「自分はこういう音を録りたい」 というビジョンだけは持ち合わせていたかと思います。何をやるにも、ビジョンは最も大切で、根幹となるレコーディングされた音源に対し、アコースティック楽器の中でも大様と言えるピアノを、最初に1つの指標に出来たことが、今日の仕事に繋がっているようにも思えます。