新しくエンジニア2人が入ってきました。まさか自分としては、これからの新人を育てるという人生が待っているとは思っていなく、以前にとある音楽大学の准教授にお声掛けいただいておりにも、指導には向かない性格ゆえにお断りしたこともありました。
兎に角自らが物事に対して追求していくというタイプで、何かを教えるという行為については苦手意識があったのですが、年齢もある程度進んで少しばかり余裕が出てきたところで、今の状況に進むのであれば、先行きも見えるのではないかと思い、スタジオに受け入れるという形に踏み切りました。
今回の2人は、積極的にスタジオへアクセスしてくれ、とても素直な気持ちを伝えてきてくれました。どれほどに音楽が好きで、どれほどに情熱があるかを語ってくれ、彼らの熱意というものに最後押してもらったというところもありました。彼らとのふれあいが、若かりしきころの心理状態を思い出させてくれ、自分にとっても非常に良い作用が働いているのを感じ取れ、何処か自分で精一杯だった自らというものにも恥ずかしさを感じる瞬間もありました。
僕自身が兎に角走った海外での活動、また国内でも来日してくる海外アーティストたちの仕事を追い続け、兎に角世界のレベルの音楽に触れたくて爆発せんばかりの情熱で続けてきた仕事ですが、後継者を育てて行くという意味でも、そろそろ様々な姿勢というものを伝えていく立場になったのかもしれません。
また2人とも、タイプは全く違いますが非常に優秀で、物事を俯瞰的に見る能力に長けているところがあるかと思えば、非常に繊細な部分にも目を配ることが出来、繊細な音の調べを扱う人間として、相応しい人格も持ち合わせています。今後の成長が楽しみであると共に、僕がやらなければならないこととしては更に魅力的な世界観を作り上げ、クライアントやあらゆる関係者に対して、より高いレベルでのサービスを展開できるように務めていきたいと思います。
正直なところ、国際エンドーサーの取り方というものも、アワードのとり方も、また世界のチャートにランキングする楽曲の担当の仕方も、どれもコツもなければ方法論もありません。僕自身もわかっていないことが多く、振り返ればそういう実績を得ることが出来ている自分になってしまっていました。何か一つ挙げるとするならば、誰よりもこの仕事が好きであったということかと思います。そんな純粋な思いが、後から思えば実績となり積み上げられたのかもしれません。
こんな思いも含め、これから2人に伝えていきたいと思っています。皆様からのご声援、宜しくお願い致します。
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