デジタルマイクの存在は随分前から知っていましたが、何分構造が複雑そうなのと、専用機材が多いことで二の足を踏んでいました。しかしベルリン・フィルのデジタル配信が、ワンポイントであれ程の音質を誇っているということは、間違いなくデジタル仕様であると確信していました。 音像の明瞭さ、その大きさ、そして独特の音圧感は、アナログではなし得ないであろうな・・・と思っていたところに、Sennheiser社がその仕様を公開してくれました。読んでみて、『やはりな』という内容だったのですが、ワンポイントの限界を超えるには、それ相応の機材も必要ということかと思います。 それで当社でもレコーディング機材の中に含めるか否かの検討を行っていましたが、結局は足すということでまとまりました。やはり圧倒的に数の多いピアノレコーディングでは、アナログ回路のなし得る音の面白みもありますが、”明瞭さ”という意味ではデジタルに勝つことは恐らく難しいのではないかと感じています。SPLの新しいマイクプリアンプが、現在ドイツから当方へ向かっている真っ最中ですが、果たしてデジタルの良い部分を越えられるのか否かにも注目しています。 しかもSennheiserのMKHシリーズの一部は、アナログモジュールからデジタルモジュールへ変更するだけで、一気にデジタル化が可能になります。その上最近Schoepsが、デジタルマイクに対応した小型のコンバーターを出してきているので、安価で導入を可能としているところも後押ししてくれます。とりあえず、MKH8020とMKH8040のデジタル化を図ってみたいと考えています。これで一気にワンポイントの可能性も広くなり、同時に今日ブログに書いたNevatonの3Dマイクも入れれば、更に選択肢が増えることになります。
Furuya Hirotoshi
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